【競争地位戦略】:4つのブランド戦略
・リーダー
ある市場でトップシェアをとる存在。資金や規模など必要とされることが多い一方で、トップを
とれれば、業界を牽引できる安定的地位を獲得できると言われています。
・チャレンジャー
トップでないものの上位のシェアを握ります。一方でリーダーが目指さないような先進的な商品
や、自社よりも弱いところを相手にしてシェアを広げ、業界にアピールします。
・ニッチャー
独自のブランドや技術で、少ないながらも一定のシェアを獲得しようとする戦略です。得意分野
を徹底的に絞り込み、トップやチャレンジャーも容易に参入できないようにすることで、安定し
た地位を獲得します。
・フォロワー
チャレンジャーのように先進的な商品のアピールなどはせず、効率化や低価格化などを徹底的に
行い、独自性を追求しないながらも、一定の利益を確保する戦略。
「4P分析」の登場
「Product(製品・サービス)」「Price(価格・料金)」「Place(流通・店舗)」「Promotion(販促・広告)」
前述の4Pにさらに3つの要素「Personnel(人・要員)」「Process(業務プロセス・販売プロセス)」「Physical Evidence(物的証拠)」を加えたもの。
マーケティング・ミックスは「4P」から「4C」の分析へ
コトラーが提唱する4Cは、以下の4つの要素から成ります。
マーケティング1.0からの基本のフレームワークである4Pは企業視点でしたが、4Cは顧客視点である点が大きな違いです。
Co-Creation(共創):製品開発において早い段階から消費者を巻き込む。
Currency(通貨):市場の需要と供給に応じて価格を変動させる。ダイナミックプライシング。
Communal Activation(共同活性化):製品を所有せずとも共有により利用できる。
Conversation(カンバセーション):企業と顧客が双方向のコミュニケーションを行う。
アメリカの経済学者ロバート・F・ロータボーンが提唱した4C
Customer Value(顧客価値):顧客から見た製品の価値、メリット
Cost(顧客から見た価格):顧客が製品に支払うコスト
Convenience(利便性):顧客が製品を利用するための方法
Communication(コミュニケーション):顧客はどのように製品の情報を入手できるか
4Pではなく4Cの視点でマーケティングの実行戦略を立てていく必要があります。
マーケティング4.0において、4Cとともにコトラーが提唱しているのが、SNS時代「5A理論」です。
カスタマージャーニーとは、顧客が商品を認知して購入に至るまでの志向や行動の変化の道筋のこと。
「Action(行動)」とする「アイドマ(AIDMA)」や、「Shater(情報共有)」をゴールとする「アイサス(AISAS)」といったモデル
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「Advocate(推奨)」とします。このゴールに至るまでの道筋は、「Aware(認知)→Appeal(訴求)→Ask(調査)→Act(行動)→Advocate(推奨)」
マーケティング5.0では、ビッグデータやAIなどの最新テクノロジーの活用
コトラーのマーケティング理論とフレームワークを踏まえ、マーケティング5.0の時代において「SNS」と「最新テクノロジー」の活用があります。
SNSの活用はあらゆる業界で必要!
マーケティング3.0以降、コトラーが提唱するマーケティング戦略にはソーシャルメディアの存在が前提にあります。
特に消費者が気軽に情報発信をできるSNSは、消費者のニーズを知るためにも、消費者とコミュニケーションを取るためにも活用できます。
また、5A理論において目的とされる、消費者が製品やブランドを他の人におすすめする場所としても、SNSは重要です。マーケティング5.0においては、SNS上の膨大なデータを最新テクノロジーを用いて効率的に活用して施策を実施することも考えられます。
SNSの活用にはさまざまな方法がありますが、自社のアカウント、SNS上での自社の製品やブランドに対する口コミ、関連する投稿を分析することから始めると良いでしょう。
まずは情報を集めることが重要です。